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ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは?発生年齢と症状(幼児〜小学生)療育支援 学習支援 ソーシャルスキルなど

注意欠如・多動性障害(ADHD)とは

目次

※表記について
ADHDは、日本での正式な診断名は「注意欠如・多動性障害」です。しかし、現在でも「注意欠陥・多動性障害」で検索される方が多くいらっしゃいます。本サイトでは、ADHD「注意欠陥・多動性障害」と表記して解説しています。

ADHD「注意欠陥・多動性障害」 定義

「ADHD」は、発達障害の一つで「注意欠如・多動症(注意欠陥 / 多動性障害、注意欠如・多動性障害)」のことです。※英語の「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder」の略語。

一般的には「落ち着きがない・授業中に動きまわる」「飽きっぽい・忘れやすい」「指されないのに答える・突然大声を出す」などが見られる子どものことと理解されています。 自分をコントロールする力が弱く、それが行動面の問題となって現れる障害です。ADHDの子どもの場合、不注意・多動性・衝動性の度合いが通常より高いために日常生活や集団生活に支障をきたします。
ADHDは、脳の機能不全による障害といわれており、症状は幼児期から学齢期までに現れます。
※ここでいう障害とは、例えば医学用語で風邪の症状を呼吸器障害と呼ぶように「行うことに困難がある」という意味です。

文部科学省では、以下のように定義しています。

ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

※文部科学省の定義では「7歳以前」に症状が現れるとされていますが、2013年に出版されたアメリカ精神医学会の「DSM-5」では、診断年齢は「12歳以前」に引き上げられています。

ADHD 発症する割合は?

ADHDの子どもは、30人の中に1〜2人で全体の3〜7%で、学齢期の男女比では男子に多いといわれています。症状の現れ方を男女比でみると、男子が女子の3〜5倍。但し、女子の場合は、多動性が少なく不注意が優勢であり、攻撃的・反抗的な特徴が控えめなため、周囲に気づかれにくいという指摘もあります。一般的に男子は、8歳以前に診断されることが多く、女子はそれより遅く12歳頃に診断される傾向にあります。

海外では、大人の2.5〜4.4%がADHDで、日本では1.65%。そのため、大人100人中1〜3人が何らかの症状を持っていると考えられています。

ADHDは、子どもだけはなく大人も少なくありません。大人のADHDは、子どもの頃からの症状が残るケースと、大人になってから初めて気づくケースとがあります。小児期にADHDと診断された人の30〜50%が成人になっても日常生活に何らかの支障を感じているといわれています。

ADHD 年齢・成長別の特徴

成長段階の特徴

ADHDの子どもは、一般的には2〜3歳頃から落ち着きのなさや癇癪などで周囲に気づかれるようになり、園の先生や、3歳児健診で医師から指摘されるケースも出てきます。さらに、7歳頃になり、学校生活が始まると顕著に症状がみられ、ADHDの確定診断が下されることが多くなります。突発的な行動が目立ち、周囲の子どもたちから浮いた存在となり、学年が進むにつれて勉強の遅れや反抗的態度がみられるようになる場合もあります。

乳児期(〜1歳)

泣くことが頻繁で、なだめることが難しく、歩き出す頃には過剰な運動行動がみられます。また、疲れて眠くなっても眠ろうとしなかったり、朝食・昼食・夕食を規則正しい時間帯でとることが難しくなります。

幼児期(1〜6歳)

この頃には、じっとしていられず、落ち着きがなく、言うことを聞かず、破壊的な遊びを好むなどがみられるようになります。
我慢ができないために、癇癪を起こすこともあり、言葉の軽い遅れや、排泄の自立が遅れるなどもみられます。

学童期(7〜12歳頃)

小学生になると、大人しく着席していることができず、座っていても常に体のどこかを動かしています。注意が散漫で、興味の対象が目まぐるしく変わります。忘れ物や紛失も目立ちます。
おしゃべりで他人の邪魔をしたり、出し抜けに答えたりする一方で、他人から話しかけられても、うわの空に見えることもあります。行動が突発的で、怒りをあらわにしやすく、友達と仲良くすることが苦手です。また、不器用だったり、勉強の遅れも目立つ場合があります。

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ADHD 特徴 その現れ方

ADHDには、3つの大きな特徴がみられます。それらの現れ方は子どもによってまちまちで、1つの特徴だけが目立つ子もいれば、複数の特徴がみられる子もいます。

  1. 不注意 集中力が続かない、気が散りやすい、指示を忘れてしまう、忘れ物が多い。
  2. 多動性 落ち着きがない、じっとしていられない、座るべきときに歩き回ってしまう。
  3. 衝動性 相手が話し終わる前に話し出す、順番を待てない、突発的に行動してしまう。

1. 不注意 の現れ方

同年代の子どもに比べて、注意力や集中力が持続しないのが第一の特徴です。人と話をしている最中や、勉強中でも、周囲でちょっとした動きや物音がすると、そちらに意識が向いたりします。興味のないものに長く注意を向けたり集中したりするのが苦手で、忘れ物やケアレスミスも多くみられます。

過度の不注意は、脳のワーキングメモリがうまく働いていないためと考えられています。ワーキングメモリとは一時的に保持する記憶のこと。例えば、3時に友達の家に行く約束したとき、2時半になって「そろそろ行く時間だ」と自分が置かれている状況を把握し、「もう家を出なきゃ」いう判断ができます。
しかし、ADHDでは、ワーキングメモリがうまく機能しないため、自分の置かれている状況を客観的に分析できず、適した行動に繋げることができないと考えられています。

具体例

※これらの行動は、ADHDの子どもに特有なものではなく、他の発達障害の子どもの行動と重なるものもあります。

2. 多動性 の現れ方

多動は、意図的ではありません。動いていないと落ち着かないので、無意識に体が動き、それを抑えることができないのです。黙って大人しく着席しているのが苦手なため、他の生徒たちが着席していても、先生から注意されても教室内を歩き回ったりしてしまいます。多動には、無意識に体が動いて抑えられない「体の多動」と、おしゃべりを自らコントロールできない「口の多動」があります。

さらに多動には「移動性多動」と「非移動性多動」があります。非移動性多動の場合は、席を立つことはないものの、ひっきりなしに体を動かしたり、物をいじったりして授業に集中できません。
成長するにつれて、移動性多動から非移動性多動へと移行していくケースが多いといわれます。

具体例

※これらの行動は、ADHDの子どもに特有なものではなく、他の発達障害の子どもの行動と重なるものもあります。

3. 衝動性 の現れ方

衝動性は、自分の感情を抑えることや、自分の発言や行動を抑えるのが難しいことです。つまり、考える前に実行するのが衝動性であり、立ち止まって考えるという抑制ができないため、脳の自己コントロール機能がうまく働かないのでは?と考えられています。

さらに衝動性の子どもは、自分の言動を抑えるのが難しいため、周りからの刺激に反応して、結果を考えずに即座に行動してしまうことがあります。道の向こう側に気になるものが見えたら安全を確認せずに飛び出してしまったり、自分の順番が来るまで静かに並んで待てない行動もよくみられます。

具体例

※これらの行動は、ADHDの子どもに特有なものではなく、他の発達障害の子どもの行動と重なるものもあります。

4. その他の現れ方

具体例

※これらの行動は、ADHDの子どもに特有なものではなく、他の発達障害の子どもの行動と重なるものもあります。

ADHD 症状 3つの分類

ADHDは、特徴の現れ方の違いから「不注意優勢型」「多動性・衝動性優勢型」「混合型」の3つのタイプに分類されます。実際には、子どもの成長とともにタイプが変わることもあります。例えば、学齢期までは「多動性」が目立っていても、思春期以降になると症状が収まってくることが多いといわます。さらに、LD(学習障害)を併発することもあります。

1. 不注意優勢型
集中できない、すぐに気が散る、物をなくす、忘れるなど、不注意が目立つ状態です。
2. 多動性・衝動性優勢型
落ち着きがない、じっとしていられない、突然大声を上げるなど、多動性や衝動性が目立つ状態です。
3. 混合型
不注意・多動性・衝動性の3つが混合した状態で、ADHDの約80%を占めています。

ADHD 二次障害(合併症 併存症)

ADHDには、「不注意優勢型」「多動性・衝動性優勢型」「混合型」の3つの症状以外にも、付随する症状や問題を抱えていることがあります。それらを放置しておくとさらに別の問題を引き起こしたり、学習面に遅れを生じたり、成長に伴って得られるはずの社会的なスキルを習得できなくなる恐れがあります。
そのため、これらを3つの代表的な症状によって引き起こされる「二次障害」と捉えることができます。
二次障害があると治療経過や、予後に大きな影響が出ることがわかっているので、早期治療、早期療育がとても重要になります。

怒りっぽく、反抗的で攻撃的になる

悪意もなく衝動的に他者を叩いたりするため、反抗的にみえ、周囲から非難されたり、トラブルを抱えたりすることが少なくありません。放置すると感情をコントロールできなくなって癇癪を起こし、反抗心や反抗的な行動へと発展していくことがあります。

3人に1人に学習の遅れがある

ADHDの子どもには、知的な遅れがないにもかかわらず、多動性や不注意のために学習に身が入らず、学習能力が阻害されていることが多くあります。

社会的スキルの不足からトラブルになりやすい

集団行動で学ぶべきコミュニケーション能力などの社会的なスキルを年齢相応に習得するのが難しいため周囲から理解され難く、友達とのトラブルや、集団から浮いてしまうことが少なくありません。大人になってもその影響が残ることもあります。

劣等感のため、自尊心や自己評価が低い

学習の遅れやトラブルから周囲から孤立し、学校や家庭で叱られているうちに子どもの多くが自分に劣等感を抱いています。
本人もなんとか状況を変えようと努力してもうまくいかず、自尊心が傷つき、自己評価が著しく低いことが珍しくありません。

情緒面でかなり不安定になる

周囲や友達からいやがらせを受けたり、両親や先生から叱られる経験が多いため、ひどい孤立感を抱いている場合が少なくありません。それらの要因で極度に自立が遅れたり、学校生活に強い不安を抱き抑うつ的になるなど、情緒面で不安定になることがよくみられます。

注意すべき合併症の症状・状態

  • うつ病
  • 不安障害
  • 反抗挑戦性障害
  • 不登校やひきこもり など

ADHDと一緒に現れることの多い併存症

  • 自閉スペクトラム症(自閉症スペクトラム障害)
  • 学習障害(LD)
  • てんかん
  • トゥレット症候群 など

ADHD 診断基準とは

ADHDの診断は、問診や調査票などを通して子どもの日常行動を聞き出し、それらの行動が健康な人の行動に比べて著しく逸脱しているか否かを評価して診断されます。診断をする際には、面接や診察室での子どもの行動をよく観察し、客観的な行動評価テストや心理発達検査を行い、さらに精神的・心理的な経過、生育歴、既往歴、家族歴などを考慮し、時間をかけて総合的に判断されます。

診断基準による症状の判定

ADHDの診断は「診断基準」をベースに行われます。診断基準としては、アメリカ精神医学会の「DSM-5」と世界保健機関の「ICD-10」の2つが主に使われています。
これらの診断基準には「不注意・多動性・衝動性」などを中心とした症状を記述した診断項目があり、当てはまるものがいくつあるかによって判断されます。ADHDの重症度は、軽度・中等度・重度の3つに区別されています。

保護者の面接で子どもの行動を評価

医師と養育者の面接では、子どもの日常行動を洗い出し、診断基準に照らして行動を評価しながらADHDの可能性や程度、症状を探ります。また症状がいつごろから生じ、続いているのかなども重要なため、生育歴、発達歴、既往歴、家族歴などの情報も診断には欠かせません。
問診は家庭のみならず、学校や外出先での様子も聞かれます。ADHDの症状の現れ方は環境によって異なるため、家庭内の様子だけでは判断できないからです。お友達などから普段の行動の様子を養育者が事前に聞いておくことも役に立ちます。

行動評価調査票を用いた情報収拾

子どもが1日の大半を過ごす学校での情報は、診断に絶対に欠かせません。ときに特定の場所に限定して落ち着かなくなる子どももいます。例えば、家では多動が目立たなかったのに小学校に入って症状が顕著に現れることもあり、これを「状況依存的多動」と呼びます。
ADHDは状況や場所によって症状の程度が異なることが多いので、複数の情報源があるほど的確な診断に結びつきます。学校の先生から客観的な評価が得られる側面もありますので、面接には先生に同席してもらえることが望ましいですが、事前に行動評価調査票に記入してもらう形で情報を得てもいいかもしれません。

面接で子どもの行動を観察

面接で医師が子どもから日常の行動についての様子を聞き出すことは難しいことですが、その場での子どもの態度や行動の様子を直接観察し、診断に反映します。但し、ADHDの症状は状況依存性があるため、診察や相談室での面接場面では、症状や傾向が認められないこともあります。検査は、知能検査などで心理的、知的な発達を評価し、それらに偏りがないかをチェックします。

ADHD 原因とは?

現在、ADHD発症の詳しい原因はわかっていません。しかし、脳の画像診断などの研究から神経生物学的な未成熟さに原因があり、脳の器質的・機能的に発達と成熟に偏りが生じ、症状が現れるのでは?とされています。さらに遺伝的要因、出産時に生じた障害などによる脳の形態学的な異常、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れなどの機能異常、環境的要因などが複雑に絡み合っているのではと考えられます。

脳の前頭前野の働きに偏りがある

一般的にADHDは、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定されます。中枢神経系は、脳と脊髄を中心とする神経のことを指し、体の各部分から集められた刺激を分析・判断し、どう処理すればよいかを体の各部分に伝えます。この脳に集められた情報(刺激)を分析し、論理的に判断するのが脳の前頭前野です。
ADHDは、この前頭前野の働きに何らかの偏りや異常があり、思考よりも五感からの刺激を敏感に感じ取ってしまい、それによって論理的な思考や集中力が欠如すると考えられています。

脳に未成熟な発達がある

ADHDの脳は、注意力・行動の調節に関わる「尾状核」や注意力・判断力・衝動の抑制に関わる「前頭葉」が健康な人に比べて小さいことがわかっています。また、子どもの脳波では、実年齢より幼い波形を示し、脳の形成が未成熟であり、脳血流量も通常よりも少なく、活動が低下している脳の領域があることが明らかになっています。

神経伝達物質の働きが不足している

脳の神経細胞の間で、情報をやりとりする神経伝達物質の働きがADHDでは、不足気味であることがわかっており、これらの機能が十分に発揮されないために不注意や多動性が現れるのではないかと考えられています。
ドパミンやノルアドレナリン、セロトニンの活性を変化させる薬剤を用いると症状が改善されることからも神経伝達物質がADHDに関与していることは明らかです。

複数の遺伝子と環境要因が原因か?

家族や血縁者の中におけるADHDの割合が高いことから、遺伝的関与があると考えられています。ADHDの子どもに兄弟がいる場合、発症する割合は一般に比べて5〜7倍高く、親がADHDであると子どもの発症率は約50%と報告されています。
但し、問題となる行動があっても、その素因の部分は小さく、これまでの生育環境や現在の生活環境で増幅されていることがよくあります。したがって遺伝メカニズムでは、複数の遺伝子と環境要因の相互作用が絡む「多因子遺伝」という考え方が支持されています。

子育て方やしつけが原因ではない

ADHDの特徴である「不注意・多動性・衝動性」は、小さい子どもなら誰にでも見られます。そのためADHDと診断されても周りから障害と理解されないまま「悪い子」などの否定的な評価を受けやすくなります。保護者も同様に「親の育て方が悪い」などの誤解を受けることがあります。しかし、ADHDは、先天性による発達の偏りが関係した障害で、子育てやしつけによって生じるものではありません。そのため、育て方やしつけを厳しくしても症状を改善することはできません。症状が強くて集団生活に馴染めない子どもには、その子の特性にあった適切なサポートが必要です。

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ADHDは治る?療育による治療

ADHDは治る?

ADHDの症状があっても日常生活に困難をきたさなければ障害ではありません。現在、脳の働きそのものを完全に治す方法はありませんが、さまざまなスキルを身につけるトレーニングや治療薬を用いることで、子どもの能力を発揮できる可能性があります。
ADHDの子どもは、学業不振や人間関係で悩むだけでなく、不安感をコントロールできないなどの心の症状を合併することもあります。子どもに何らかの困難がみられたり、ADHDと診断された場合には、医学的治療が必要になるかもしれません。治療には「環境調整(療育支援)」と「治療薬」を並行すると効果が高いといわれています。

  1. 環境調整(療育支援)
  2. 治療薬

療育による治療

治療の目標は、ADHDの特性である「不注意・多動性・衝動性」をなくすことだけではありません。学校や家庭における子どもの困りごとの悪循環を好転させ、症状を自分らしさに変えることで、集団生活を楽しく有意義なものへと改善していくことです。
療育とは、社会的な自立をめざしてスキルを習得したり、環境を整えるアプローチのことです。療育法で学ぶことは「環境調整・ソーシャルスキルトレーニング・ペアレントトレーニング」の3つです。

1. 環境調整(療育支援)

ここでの環境とは、教育現場や家庭における環境を指しています。子どもの生活環境から不要な感覚刺激を減らし、目的や課題に集中しやすい構造や枠組みの空間をつくるのが環境調整です。例えば、勉強部屋や教室では、子どもが集中しやすいように机を配置し、無駄な刺激物を置かないようにするなど、身の回りの環境を調整します。
片づけが苦手な子どもの場合は「元の位置に物を戻しやすいように工夫する」視覚過敏がある子の場合は「照明を工夫する」などが挙げられます。

療育支援は、多動や衝動性を押さえ込むようなスタンスでは良い結果を生みません。周囲から見える子どもの問題よりも、子ども本人が感じている困りごとのほうが何倍も多いからです。
親子という関係に留まらず、家庭と専門家や、学校が連携を図りながら子どもの困りごとに寄り添っていくことで、ADHDを持つ子どもは障害を乗り越えるのに必要な力を得ることができます。

療育支援では、1日を通じて子どもの生活における困難を理解し、改善していくことが大切です。例えば、勉強を10〜15分単位で集中が途切れないように時間を配分したり、行動療法のトークンシステムのように報酬を得点化して一定数になったら子どもに何らかのご褒美に繋げるように工夫します。
毎日の変化を把握するのは難しいかもしれませんが、少しずつでも子どもが「できた!」という達成感を感じる良いサイクルを長期間にわたって続けていきましょう。

ソーシャルスキル トレーニング(SST)

ソーシャルスキルトレーニングは、略してSSTとも呼ばれています。ADHDの子どもが必要なソーシャルスキル(集団参加行動、言語的・非言語的コミュニケーション、自己コントロール、自己・他者認知などのスキル)を学ぶトレーニングです。

ペアレント トレーニング

保護者がADHDの子どもへの理解を深め、家族間の悪循環を絶ち、より円滑に日常生活を送ることができるように具体的な対処法を学ぶプログラムです。子どもが間違ったことをしたときの注意の仕方、行動に対するアドバイスの仕方、本人の自己肯定感を育む褒め方など、子どもとの接し方を中心に学びます。

2. 治療薬

治療薬には、不注意・多動性・衝動性の症状を緩和する効果がありまが、効果は服薬している間だけです。治療薬は、子どもの行動を抑えつけるのではなく、あくまで子どもの努力を応援する役割です。
薬の効き方や副作用は、個人によって違いがあります。そのため、医師と相談しながら使用する必要があります。 ADHDで使われる主な治療薬は以下の2種類があります。

・ストラテラ(アトモキセチン)

※注)薬の画像は、イメージです

ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(NRI)です。日本でADHDに効果効能があるとして承認されている薬の一つで、効き目が出るまで約1ヵ月かかり、24時間効果が持続します。副作用には食欲不振があるといわれます。

・コンサータ(メチルフェニデート)

中枢神経を刺激して、脳内の神経伝達物質であるドパミンやノルアドレナリンの調節をする薬です。飲んで2時間後ぐらいから効果を感じ、効き目は12時間程度持続します。副作用は、頭痛や食欲不振などがあるといわれます。服用を続けて薬に慣れると副作用が軽減することもあるそうです。

ADHDの治療においては、子どもの症状をよく見て、いかに有効な治療プログラムを組むかが重要です。本人とご家族、医師、臨床心理士、ソーシャルワーカー、担任教師や養護教諭などの学校関係者など、治療に携わるさまざまな人々が協力して、連携して取り組むことがとても大切になります。

ADHD 子どもに合った接し方

適切な環境調整や親や先生など周囲の大人が子どもとの接し方を工夫するだけでADHDの症状は変わってきます。子育てで最も大切なことは、子どもの特性を理解すること。子ども合った対処法を見つけることが大切です。

子どもへの指示は、具体的な表現を用いる

不注意な子どもにとって、直ぐに消える口頭での指示は、伝わり難いかもしれません。絵や文字、チェックリストなどを使って、視覚にも記憶にも残る具体的な表現で指示するようにします。また、急な予定変更などはできるだけ避け、子どもが安心して受け取れるやり方でコミュニケーションしていきましょう。

子どもに、自分の得意・不得意を解らせる

子どもには得意な能力と不得意な能力があります。自分にとって苦手なことを理解できれば、生活の場面毎に気をつけるべきことを意識できるようになります。子どもが難しいことに直面した場合、どのように対処するのかを視覚的に簡潔に教えてあげましょう。

子どもの得意な能力を伸ばす

ADHDの子どもは、好きなことに関しては驚くほどの集中力を発揮してやり遂げる能力を持っています。その特性を「得意分野」としてあらゆる場面で活かせる機会をつくり、子どもの成功体験を増やしていきましょう。

よかったら、その場ですぐに褒める

自己肯定感が低い子どもにとって、褒められることは、自信と意欲に繋がります。褒めるタイミングは、子どもが適切な行動を取った直後に、子どもの目を見て、自分の嬉しい気持ちをストレートに伝えましょう。後で褒めたのでは、効果は半減してしまいます。また、褒める代わりにシールやポイントをあげて、溜まったら好きなものと交換する行動療法の「トークンシステム」を利用してもいいでしょう。

叱るときは、何が悪いかを説明し改善策を教える

子どもにとって感情的に叱られただけでは、何が悪かったのかを理解できないばかりか、「叱られた」というネガティブな気持ちだけが残り、何一ついいことはありません。大切なのは叱ることではなくて、何が悪かったかを解らせ、次に同じ間違いをしないように、正しい方法を教えることです。ADHDの子どもを叱るのは、危険な行動をしたときだけにするなど、最低限に留めましょう。

待たせるときは、飽きさせない工夫をする

衝動性のある子どもは、待つのが苦手です。待たせるときには、子どもが飽きない工夫をしましょう。例えば、5分間の砂時計を持たせて「この砂が全部下に落ちたら教えて」などと頼みます。短時間で終わる単純なものほど有効です。

集中力に見合った短時間学習を

物事に集中するのが難しい子どには、短時間単位で学習させます。例えば、15分間集中できる子どもには、40分の課題を3つに分けて与えます。さらに集中力が途切れるタイミングで休ませ、集中力をリセットするとよいでしょう。その際、課題に子どもの興味を惹く内容が盛り込まれていれば申し分ありません。

席に着かせる前にエネルギーを使わせる

多動の子どもを席に着かせる前に十分に動くエネルギーを使わせましょう。子どもの不安や緊張がやわらげられれば、遊びでもお手伝いでもかまいません。子どもが集中しなくてはならないタイミングから逆算してエネルギーを発散させられる状況を作ります。

トラブルは子どもの気持ちを受け入れ、その気持ちを言葉にする

子どもがトラブルを起こしてしまったら、叱るのではなく、子どもの気持ちを受け入れます。そして「イライラしたのかな?」と子どもの気持ちを言葉にして「何がしたかったの?」などとトラブルの理由ではなく、子どものやりたかった意図を尋ねるようにしましょう。その上で何んでトラブルになったのかを解らせ、次に同じ間違いをしないように、その回避方法を教えます。

ADHD まとめ

発達障害の一つであるADHDは、「落ち着きがなく、授業中に歩き回ったりする子ども」などと理解されていますが、子どもは本来、元気によく動き回るもの。ですから、その見極めは容易ではありません。しかし、年齢に釣り合わないほど落ち着きがなかったり、不注意な行動が強く現れ、それによって学校生活や友達との関係に問題が生じている場合は、ADHDの可能性があるかもしれません。気づかずに放置しておくと、二次的な別の障害に繋がる可能性もあるため、早期の治療が大切です。
「もしかしたら?」と思ったら、早めに専門の医師に相談してください。ADHDの治療には、ご家族や、医師、学校関係者、福祉関係者など、周囲の多くの方の理解と支援、そして連携が不可欠です。

ADHDの原因には諸説あり、現在では解明に至っていません。しかし原因がわからなくても、症状を軽減させ、問題を減らすことは可能です。
また、ADHDは先天性の要素が原因なので、親の育て方や愛情のかけ方とは無関係です。

忘れてならないのは、ADHDに一番悩み、苦しんでいるのは子ども自身ということ。ADHDには、療育支援や治療法があります。子どもに合った環境を整えたり、接し方を工夫したりすることで、子どもの得意な能力を伸ばし、それを強みにして活かすことができます。
たとえお子さまがADHDであっても、本人や周りの誰もが困らずに、問題がなければ、それを障害と捉える必要はありません。

子どもと一緒に生活における困難を解消する最善の方法を見つけていきましょう。
このサイトがADHDに関する知識と理解向上のお役に立てれば幸いです。

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